(9)タイムマシンQで、30年後の社会を見に行くと…
公教育において、子ども時代に民主主義をきちんと経験することのできる日常があれば、SDGs の目標4を達成することも不可能ではないかもしれません。
もちろん、子どもが育つ大事な集団システムは、学級だけではありません。家族集団システムの影響が大きいのです。少なくともその二つの集団システムにおいて、民主的なかかわりがなされるようになれば、上述した公立小学校での実践のように、どの子もよく育つことが可能になります。
すなわち、子育ても教育も、将来へ向けての一大社会変革事業なのです。親御さんや教師はそれを担っておられる、とても大切な役割だと認識しております。
タイムマシンに乗って、30 年後を見に行ってみましょう。
今から 30 年後、つまり、21 世紀のど真ん中で、今の子どもたちが今の自分たちと同じくらいの子どもを持つ親になっています。その親たちが、「あの頃までいじめや不登校があったけど、あの後、先生たちや親ががんばってくれて、もう今はいじめや不登校の話をめったに聴かなくなったね」といった世間話をしてくれている光景が見られるようになること、切に願っています。